過去問・中央大学経済学部(3年次編入試験・2022年度)

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一般教養B
2021年におこなわれた東京オリンピックの開始直前に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会で音楽、演出などの創造に関わる何人かの人々によるマイノリティに対する差別発言が問題視されました。彼らは職を辞したり解雇されました。このような状況を一般化して、あなたはクリエーターの差別的言動、反社会的行為、過ちにより、彼らが創造した作品が否定されるべきか否か、どのように考えますか、あなたの考えを論じてください。

解答例
否定すべき(must reject)ということであれば、つまり社会全体が芸術作品の承認条件に作家の品行方正を見守るべきか、という問題である。ある芸術作品が社会の中で承認されたとき、承認された事実の意味目的の解釈が、その芸術作品を実際に鑑賞した人間の自由の範疇に置かれるものの、情報として歩きだして別の人間と会話を始め、やがて社会現象ともよべる大きな討論になったとき、そこに作家本人の人間像が出席してくるのは必然である(c.f.バンクシー)。承認された芸術作品は、最終到達地点で作家の人間像と不可分な形態をとるのである。その境地で品行方正を欠く人間像が椅子に腰かけることを是とする社会であってよいのかということなのである。否定されるべきである。

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